アクセサリーの造形再現について

製作中のペンダントトップ・タイタンのディティール

RoyalNecroDesignでは、『リアルさ』を求めて医療用頭蓋骨骨格標本をモチーフにスカル(頭蓋骨)を制作しています。ですが、それは決して、現物の寸法を採寸し精密にスカル(頭蓋骨)を再現しているというわけではありません。

某有名模型メーカーの車模型の原型製作でも語られるように、単純に原型となる物体を採寸(スキャン)してそのまま縮小したところで、人間の持つ『リアルさ』というイメージ通りに再現されるわけではないのです。

小さく再現するに当たって、ある部分はデフォルメし、ある部分はそのままコピーし、またある部分は強調して造形しなければ、人間の目には『それらしく』写らないものなのです。

RoyalNecroDesignが主のモチーフとしているスカル(頭蓋骨)も同様で、採寸(スキャン)データを、そのまま縮小し3Dプリントしたところで、独特の『リアルさ』や『表情』・『格好良さ』が再現されるわけではありません。

採寸(スキャン)データからの、3Dプリントは原型を精密に再現するという点では非常に素晴らしく、既に人の技術を遥かに凌いでいます。

ですが、スカルリングやスカルペンダントトップというアクセサリーの造形には、完璧な精密さ以上に『表情』・『生命感』・『艶かしさ』・『個性』・『独自の雰囲気』というものが必要だと思っています。

ペンダントトップ・ミディアムクロノスアステカのディティール

原型製作時の創り手の心理状態や表現したいと思っている事柄が、手がけている原型に内包されて、縮小・再現段階でデフォルメ・コピー・強調が繰り返され、結果としてバランスのとれたスカル(頭蓋骨)の『リアルな』イメージが定着し一つの作品として完成していくと考えています。

その創り手のメンタルの写り込みこそ『リアルさ』と言われる『表情』・『生命感』・『艶かしさ』・『個性』・『独自の雰囲気』という部分を成形し、しいては『格好良さ』に繋がって行くものなのだと思っています。

だからこそ、RoyalNecroDesignでは寸法的な精密再現性も去ることながら、アクセサリー作品としての意味と、一つの作品として『リアルさ』という部分を大切に表現して行きたいと考えています。